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パッシブボリュームコントローラーの自作

2021/09/28

【はじめに】
当ブログの内容における未検証項目につきまして、誤りがある点をいくつかご指摘頂いています。
誠に申し訳ないのですが、しばらく内容修正に取り掛かれないうえ、ブログを閉鎖することも今のところは考えていないので、内容に関しては「間違っている箇所もある」と思って頂けると幸いです。

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いよいよボリュームノブの登場です。
なんだかエフェクターらしくなってきました。

パッシブタイプで作れるボリュームコントローラーは、簡単に言えばギターのボリュームノブの事です。
手元でボリュームを上げたり下げたりせずとも、足で踏めばボリューム量を調節できるなら演奏の幅が広がるかもしれません。

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必要な電子部品(パーツ)

  • POT
  • 線材
  • フォンジャック×2
  • ケース
  • DPDTスイッチ

POT

POTは可変抵抗と呼ばれる抵抗の一つです。
つまみで抵抗値が変えられる優れもの。

POTについて詳しくはこちらを参考にしてください。
【参考】POT(可変抵抗)

抵抗値はAカーブ250KΩとかでいいです。
※BカーブやCカーブにすると音量の変化具合が異なってくるので、試してみてもいいと思います。

ギターの場合、シングルコイルのPUには250KΩのPOTが、ハムバッカーには500kΩのPOTがついています。
その理由は諸説ありますが、要はいろいろ試した結果それがちょうどいい感じだった・・・ってところみたいです。

なので、シングルコイルに500kΩとかでも全然OK。
ただし、抵抗値が小さくなると高域が削られていくため、極端に小さい値のPOTにするとフルテンにしてもこもった音になってしまうので注意。

線材

どんなものでも構いませんが、なるべく撚り線を選ぶようにしましょう。
というのも、単線だとPOTでつまみを動かしているうちに断線するおそれがある為です。

フォンジャック

モノラルのスイッチ無しでOKです。
絶縁タイプを選んだ場合はGNDの取り回しに注意が必要です。

ケース

アルミダイキャストケース推奨。

DPDTスイッチ

ON/OFFのLEDをつけないのでDPDTで十分です。

回路図と説明

passive_volume_controller_schematics

INから入った信号が抵抗を介してOUTとGNDにそれぞれ流れます。

矢印が抵抗の一番左端にある時には、INPUTとOUTPUTがそのままショートされる形になりますから、理論上は原音そのままの音がOUTに現れます。
※実際にはPOTが絶縁されるわけではないため、いくらかの信号がGNDに落ちる模様。

矢印が右に動くにつれて、INPUTとOUTPUTの間の抵抗値が大きくなっていくため、音が通りづらくなります。

矢印が一番右端に到達すると、INPUTとOUTPUTの間にある抵抗値が最大になり、音がOUTに現れなくなります。

ギターのボリューム回路と一緒

前述の通り、この回路はエレキギターのマスターボリュームの回路そのまんまです。

パッシブな回路なので増幅は出来ません。音量を原音より小さくするのみです。

レイアウト

passive_volume_controller_layout

INPUTジャックから紫色のラインでDPDTスイッチ中央上段に接続されています。
エフェクトON時は中央と右の端子がショートしますので、入力信号は右上段の端子からPOTの中央(2番端子)へ流れます。

ボリュームを絞り切っている場合(左にめいっぱい回した状態の時)、POTの1番端子と2番端子がショートします。
1番端子はGNDに繋がっていますので、INPUTからの入力信号がすべてGNDに落ちてしまう。・・つまり音量が0になるということです。

右に開いていくと2番端子と3番端子の間の抵抗値が徐々に少なくなり、開き切った状態でショートします。
2番端子と3番端子の抵抗値より大きい信号が流れてきた際には、3番端子からスイッチの右下端子へ信号が流れていきます。

スイッチ右下と中央下段の端子はショートしている状態なので、この信号がそのままOUTPUTに出ていくというわけです。

エフェクトOFF時はスイッチ中央と左の端子がショートしますので、原音がそのまま出力されます。
トゥルーバイパスです。

レイアウトが逆でした・・・

すみません、いつの間にか回路図とレイアウトが逆になってました。
レイアウト通りの回路だと・・・

↑こんな感じですね。雑ですんません。

おわりに

今回はパッシブタイプなので原音以上の音量はコントロールできませんでしたが、これをベースとして前段に増幅回路を作ってあげれば、ボリュームペダルの前身のようなものが出来上がりますね。(ブースターとも言う・・)

増幅せずとも、このPOT部分をフットペダル型に変更すれば、足元でボリュームを操作できるパッシブボリュームコントローラーとして実践で使えるかもしれません。

このままでも例えば・・・ややハイゲイン目にセッティングしたアンプの前段に、少しボリュームを絞り目にこいつをセットしておくとか。
通常はクランチ気味に、ギターソロ時に踏み込んで疑似ブースターのように使う・・・なんてどうでしょうか。

ただ、切り替え時のノイズが気になるところではありますが・・・。

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