ダイオードの基本と、エフェクター上での働きについて
2021/09/28
【はじめに】
当ブログの内容における未検証項目につきまして、誤りがある点をいくつかご指摘頂いています。
誠に申し訳ないのですが、しばらく内容修正に取り掛かれないうえ、ブログを閉鎖することも今のところは考えていないので、内容に関しては「間違っている箇所もある」と思って頂けると幸いです。
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ダイオードは半導体(電気を流す導体と電気を流さない絶縁体の中間)の原型で、電流を一方にしか流さないという性質を持つもの。
エフェクターにおいても電源整流に使われたり、波形をクリップさせる(歪ませる)のにも使われたりしています。
ON/OFFのランプとして使われるLEDもダイオードの仲間です。
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Contents
ダイオードの働き
ダイオードは前述の通り、電流を一方向にのみ流す性質をもっています。
つまり逆向きには電流を流さないということ。
この方向は決まっていて、アノードと呼ばれる方からカソードと呼ばれる方に流れています。
ダイオードを見てラインが入っている方がカソード。LEDなら足が短い方がカソードです。
ダイオードの特性
実は順方向(アノードからカソード)への電流も、ある電圧まではほとんど電流が流れないという特性(順方向電圧)を持っています。
これはダイオードの種類によっても違い、シリコンダイオードなら0.6~0.7V、ゲルマニウムダイオードだと0.3V、LEDで1.2~3.8Vなどなど。
この電圧を超えて急に電流が流れるようになるというわけですね。
※また、逆電圧も6Vあたりを境に流れるようになる現象もあります。
つまり、ダイオードに電流が流れる時にはアノードとカソードの間には電位差がある(ダイオードを通って電圧が下がっている)ということ。
この現象を順電圧降下(順方向降下電圧・Vf)と呼びます。
ダイオードの種類
シリコンダイオード
現在のダイオードの主流で、シリコンを主原料としたもの。
ゲルマニウムダイオードに比べて熱にも強く、順方向電圧特性も高い。
ゲルマニウムダイオード
ゲルマニウムを主原料としたダイオード。
熱に弱く、はんだ付けにやられたり、外気によって特性が変化するなど。
そういった点からシリコンダイオードにどんどん移行していっている中、
エフェクター内部のクリップに使う際にキャラクターの違う音が作れるという点から未だに重宝されています。
そして自作派からすると、見た目的にも美しく、ゲルマニウムダイオードというだけで使いたくなってしまうことも多々ありますなw
ショットキバリアダイオード
順方向電圧降下特性が低いダイオード。(0.3~0.5V)
ツェナーダイオード
逆方向に電圧をかけたときに定電圧を発生する特性から、逆向きで使用されるというらしいですが、エフェクターでどのように用いられるかは僕にはわかりませんでした。
回路図・レイアウト図上のダイオードの表記
ダイオードは回路図では矢印で表されます。
矢印の先端がカソードとなります。
ちょうど電流が流れる方向を矢印で示している感じですね。
レイアウト上では抵抗と同じく長方形で表現されますが、カソード側にラインが引かれていてわかりやすくなっています。
ダイオードクリップについて
エフェクターの回路上では、ダイオードは基本的には「整流」、またはLEDなら「ON/OFFの視認性向上」に使われますが、しばしば「クリッパー」として使われることがあります。
クリップとは波形の一部を切り取る行為を指しており、あえてそうさせるために設置するダイオードをクリッパーと呼ぶわけですね。
一部が切り取られた波形がどういう効果を生むのかというと・・・「音割れ=歪(ひずみ)」に繋がります。
つまり、オーバードライブ、ディストーション、ファズなどに繋がってくるということ。
ダイオードクリップについては「パッシブファズ」の項を参考にしてみてください。