パッシブコンプレッサーの自作【HSWのSPICE風】
2021/09/28
【はじめに】
当ブログの内容における未検証項目につきまして、誤りがある点をいくつかご指摘頂いています。
誠に申し訳ないのですが、しばらく内容修正に取り掛かれないうえ、ブログを閉鎖することも今のところは考えていないので、内容に関しては「間違っている箇所もある」と思って頂けると幸いです。
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自作エフェクター1発目にオススメなのは、パッシブタイプのコンプレッサーです。
HSW(ホンダサウンドワークス)が当時定価15,000円で販売していた魔法の箱「Spice」を参考にしています。
世界のエフェクター大図鑑によると、「ブースター」というくくりになっていますね。
コンプレッサーは音の粒をそろえてアンサンブルに埋もれなくするという意味ではブースターになるのかもしれません。
このエフェクターを作ることで、すべてのエフェクターの基本となる配線がマスター出来ちゃいます。
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必要な電子部品(パーツ)
- ケース
- フォンジャック×2
- 線材(単線・撚り線どちらでも)
ケース
どんなものでもかまいません。
なるべくアルミダイキャストケースを選ぶようにすれば、信号をアースにも落としやすいですし、そこそこのノイズ軽減にもなります。
フォンジャック
モノラルのスイッチ無しでOKです。
ボックスタイプでもオープンタイプでも問題ないです。
なるべくネジ部分が金属の非絶縁体型ジャックを選びましょう。
線材
単線でも撚り線でも構いません。
お手本にするHSWのSPICEは、1940年代のビンテージワイヤー(WesternElectric製)を使っていました。
なんでも線に含まれる不純物?の影響でほどよいコンプレッション効果を生む、みたいなのだった気がするので、ビンテージワイヤーを準備できるなら面白いかもしれません。
※ビンテージワイヤーは他のパーツに比べると安価に購入できるので、いろいろ試してみるのも面白いです。ハマります。
回路図
回路は至極単純です。
単純だからこそ、パーツの性能に左右されるのかもしれませんね。
ギターの出力がINから入り、ただただ配線材を抜けてOUTから出ていきます。
電源もスイッチもありません。
レイアウト
迷う事はないですね!
INとOUTの位置に注意が必要です。
フォンジャックにフォンプラグがささった時を想像すればわかりますが、HOTラインはHOTラインに、COLDラインはCOLDラインにつながなければなりません。
つまり、図のケーブルのようにクロスしていなければダメということ。
もしINとGND(となっているところ)を繋いでしまうと音が出ません。
※フォンジャックのしくみはこちらを参考にしてみてください。
回路図だと線が一本だけだったので、「INとOUTだけ繋げばいいじゃないか」と思いがちですが、それでも音は出ません。
試しにケースに組み込む前にINとOUTだけ繋いで音出しチェックをしてみたらわかります。
これは電子回路の”回路”を英語でサーキットと言うことからイメージできます。
F1レースのサーキットを思い浮かべてみてください。
道路はどこかで途切れていますでしょうか。
サーキットは必ず「一周」していなければいけないのです。
これは電子回路も同じです。
電源および音源から出た信号は、回路を一周してその源泉へ戻っていきます。
INからOUTへ抜ける「行き」だけの道しか確保されていない場合、「帰り」に相当する"GND"(ここでは地面に落とす為のライン)がないので電気信号も一周できないわけです。
※でもダイキャストケースに組み込んだ状態なら、フォンジャックからケースを通じてGNDが確保できそうなのでいける気がしてきた。
おわりに
これで無事に音が出たら万々歳。
エフェクター製作の第一歩を踏み出せた感じです。
ここにフットスイッチやLEDをつけてON/OFFを切りかえたり、
ボリュームノブをつけて音量調節したり、
アンプをかませて増幅させたり・・という基礎を組み合わせてエフェクターは出来ています。
まずは音が出なくてあたりまえ。
原因を探っていくことで経験値が貯まっていくはずです。
そして無事に音が出るようになったら次のレベルへ・・・。
徐々にLEDと電源を増設するなどしてエフェクターDIYを楽しんでいきましょう!
補足
ちなみにSPICE実機についてはこちらで詳しく紹介されていました。
内部画像も紹介されているので必見です。
[参考]HONDA SOUND WORKS “SPICE” - 【○八】マルハチBlog
エッジのきつい歪み系ペダルとアンプの間に入れるといいみたいですね。